数学の文章題を得意にするコツ その4

2022-10-24

数学の文章題を得意にするには、
「図を描く」、「表を作る」など、
まず手を動かすことです。

今中3生は、
2次関数や相似を学んでいる時期ですが、

放物線を描きなさい。」

相似関係の三角形を2つ、
余白に書き出してごらんなさい。」

こう言うようにしています。

なかなか1回では身に付きにくい事ですので、
3回ほど時期を見て言うのですが、

ポイントは…

一語一句同じセリフを言う

ことです。

まったく同じことを言うのです。

すると、聞き手としては、
違和感が残ります。

言葉の表現とは、
無限ですよね。

それなのに、
1~2週間という短期間に、

全く同じ言葉を聞くことになる経験

って、
そうそうありませんよね。

その違和感が、
記憶力を高めてくれます。

何よりも、
違和感すぎて、

何度も聞きたくないのでしょうか?

「(先生、それ、もう勘弁してください)」
という心の声が聞こえてくるようです。

雰囲気から、そう感じます。

結果、

分かりましたから!
描きますから!

その淡々と同じセリフを言うのだけは
やめてください…

そう思うのでしょうか?

4回以上言われる塾生は、
あまりいません。

「今、悩んでいるんだね。
悩みの原因分かる?
解決できる方法、教えようか?」

この導入のセリフ自体も
一語一句同じにしています。

「ヒィ…!」
といった感じでしょうか。

「まず、放物線を…」
と始まったら、怖いですので、

塾生は、

あわてて私をさえぎり、
放物線を描き始めます。

ポイントは、
さも初めて教えるように言うことです。

ここで、おちゃらけて、
「前にも言ったじゃ~ん?」
「どうすんだっけ~?」とか、

へらへらニコニコ言ったら、
その子のためにならないと、
私は経験から知っています。

ですので、
鈍感なフリをして、
真面目に言うのです。

ただそれだけなのですが、
塾生たちの反応を見ていると、

一語一句同じセリフを聞くことって、
怖いのかな?

と感じられるようになり、

結果、
聞きたくないから
自分から描くようになった。

というわけです。

意図していたわけではありませんが、

人間とは、
言葉を変えると、

初めて聞いた!
と思ってしまう

ものです。

このことは、
塾講師を始めて3年目には、
感じていましたので、

それを実践していただけです。

ですので、それを応用して、

・一語一句同じセリフを言う。
・真剣な表情で、「初めて言うよ!」という雰囲気を出す

この2点を意識しています。

塾とは、どうしても、
同じ説明をする場合があります。

「三単現のsをつけるから~」とか、
「食塩の濃度は~」とか、です。

そのときに、
「前にも言ったけど~」
「ここは大切だから、くり返しますが~」

という枕詞を使いますが、

使い過ぎると空気になってしまって、
聞き流されてしまいます。

ですので、
「大切なことを教えます。
三単現のsと言って、He likesのように
動詞にsがつきます。」

こう、

真剣な表情で、
初めて言うように言う

のがポイントです。

この違和感は、ホラーであり、
非日常です。

それが記憶力を高めてくれます。

結果、3回目4回目には、
ほぼ全員、できるようになります。

今日のまとめ

数学の文章題を得意にするコツは、

1.「絵を描く」こと「表を書くこと」

2.当たり前の事は、くり返すこと。
ただし、一語一句同じセリフを言うこと。

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