10月, 2022年
数学の文章題を得意にするコツ その9
数学の文章題を得意にするコツ その9
寄せ書きノート作りのメリットを
お伝えするのを忘れていました。
寄せ書きノートを作るメリットについて、
少しお話しさせて頂くと…
数学の文章題の「流れ」をすべて書くことで、
数学の文章題の「流れ」が、感覚的に身に付きます。
数学の文章題の流れは、なかなか長いですよね。
それをすべて書いたということは…
頑張った!
ということです。
頑張ったので、元を取りたいですよね。
ですので…
定期的に、
見直すようになります!
寄せ書きノートを作るメリットを、
学力が向上する順番にまとめてみますと…
ステップ1.寄せ書きノートを1枚作り上げると、
頑張ったので、達成感があります。
ステップ2.その達成感が、自信を生みます。
ステップ3.自信が、やる気を生みます。
ステップ4.すると、勉強に前向きになれます。
ステップ5.前向きになるので、
勉強時間も質も高まります。
ステップ6.質が高まるので、学習時間に比例して、
学力がつきます。
ステップ7.結果、成績が上がる、ということになります。
20年以上、受験の事を考えていますと、
「やる気」について研究することは避けて通れません。
「やる気の研究をする」と言うと、
ちょっと生意気ですが、
どうしたら子供たちの
やる気を引き出せるのかな?
こう悩むことは、
塾講師全員の共通意識です。
もちろん保護者の方も、
それこそ一番本人が
ここで悩んでいるものです。
今お話ししたステップを
あらためて見直してみますと、
寄せ書きノートを作り上げることを
ステップ1として、
成績が上がるのは
ステップ7
でした。
そして「やる気」はと言いますと、
ステップ3にいます。
つまり、やる気は…
勉強を頑張ったあとで湧いてくる!
ということです。
野球部の子が試合で、
上手くバットの芯で打てた!
と思った瞬間、嬉しいですよね。
それが自信となり、やる気につながるように。
バスケットボール部の子が、
試合終了あと3秒のところでボールが回ってきて、
もう打つしかない!
という状態で放ったスリーポイントシュートが
決まった。
練習でも自信がなかったのに、
まさか試合本番で決まるなんて!
それが自信となり、やる気につながるように。
このように、
やる気とは、生まれるもの!
だと、
私は思っています。
しかも、「偶然」に!
なお、この「偶然」は、
お布団の上で寝っ転がっていては、
絶対に起きない偶然です。
何百リットルとかいた汗の上で、
ふいにやってくるチャンスが「偶然」
なんだと思うのです。
チャンスとは、
ラッキーではなくて、必然です。
なんだか難しいことを言いましたが、
要するに、
行動をしてから後で出てくるんだ。
ということです。
ですので、
まずは、寄せ書きを1枚作り上げてください。
それが、ダイレクトに成績アップ…
ということには、残念ながら、つながりません
ステップ1→ステップ7
ということには、ならないですから…。
イメージとしては、以下です。
(ステップ1→2→3→4→5→6)×30=7
という感じだと思います。
行動×反復練習30回=成果。
ということです。
こう文字にして見てみると、
勉強とは、
スポーツと同じだな。
と思えます。
以下、寄せ書きのメリットの続きです。
定期的に見直すことができる。
というお話しします。
サッと見直せるので、
学校の休み時間も無駄になりません。
おウチでも、
1分があれば、
サッと見直せます。
夕食前の1分、
お風呂の前1分、
寝る前の1分、
朝起きたら1分、
朝「行ってきます!」と言って玄関で1分、
開いたページすべてが自分の栄養
というか、
自分にとって必要なところばかりが書いてあるので、
「えっと…」
と探す時間がかかりません。
作り直しができる。
これもメリットです。
愛着が湧く。
自分で努力して作りましたので、
使いたくなりますよね。
人は、
簡単に手に入れたものは、
簡単に手放す
と言います。
その逆です。
以上が、
「寄せ書きノート」を作るメリットです。
10年ほど前から、
寄せ書きノートを作る講座を
中3生対象に行っています。
良かったら、ご参加ください。
数学の文章題を得意にするコツ その8
数学の文章題を得意にするコツ その8
寄せ書きノート、作ってみたいな…
もう少しコツを知りたいな…
こう思ってくれた子もいるかもしれませんので、
前回ご説明していない部分をお話ししますね。
紙はA4のコピー用紙を使っています。
それを横向きにして書きます。
何を書くか?ということですが、
「よ~し!今日は歴史の寄せ書きノートを作るぞ!」
と決めて、1時間作業をするパターンをAとします。
パターンBは、
机の邪魔にならないところに紙を1枚置いておいて、
(または、書き途中の紙たちを置いておく)
勉強中に出会った重要語句を、都度書く。
という2つのパターンABが、主な書き方です。
科目ごとに紙を分けても良いですが、
1枚に複数科目を書くのもOKです。
江戸幕府を開いた人は、徳川家康である。
の下に、
サインコサインタンジェントを書いても問題なし。
というわけです。
塾生の様子を見ていると、
科目ごとに紙を分けていますが…!
肝心なことは、
手を伸ばせば紙がある。
ということです。
色鉛筆を使う子もいます。
これまでお見せしてきた見本2つも、
所々に色が塗ってあったと思います。
以上が、寄せ書きを作る基本方法です。
でもこれだけと、覚えたかどうかの
確認はできませんよね…
と思ったあなた、鋭い。
その確認方法は、
また後日ご紹介します。
数学の文章題を得意にするコツ その7
数学の文章題を得意にするコツ その7
前回ご紹介した、「寄せ書きノート」は、
参考になりましたか?
あの寄せ書きノートは、
数学の文章題にも生かせるんです。
上のPDFファイルで、
大きく3枚ご紹介していますが、
真ん中が数学のノートになっています。
・二次方程式のやや短い文章題と、
・中3で学ぶ証明の文章題が書かれています。
このように、流れをすべて書いておくのです。
書くという行為には、
・目で見る。
・手で鉛筆の圧力を感じる。
・心で文字を読む。
・読んだ心の声を聞いている。
このように、意外と五感を
使うものなんです。
ですので、
「書き写す」とは、
ただ書いているんじゃない。
ということです。
水の状態変化や、
天気のポイントが
書かれているところをご覧ください。
絵が描かれています。
文字を書いて、絵も描く。
何よりも、自分オリジナルの
参考書を作っているんだという
自信がつくようです。
ぜひ、数学の文章題を得意にする方法の一つとして、
参考にしてみてください。
数学の文章題を得意にするコツ その6
前回は、すこし抽象的な話をしてしまったと、
公開ボタンを押したあとに、反省しました。
前回の内容を、短く復習しますと…
・学校のワークはいきなり解かなくて良い。
・まず解説を読んで、学習の要点を理解する。
・それから問題を解く。
以上3点です。
このように、答えを見てから問題を解くなんて、
「変な勉強だ」「意味あるの?」
こう思われるかもしれませんが、
実際に、20年以上塾の現場で実践している方法ですので、
効果的なんじゃないかな?と思っています。
私の塾では、
「やる前からやらないと決めるな。
やってから判断しなさい。」
こう私がかなり偉そうに言うものですから、
子供たちは、しぶしぶやり始めます。
そんなズルみたいなこと、やだな…
と思っていた子も、
定期テストの結果が良くなるので、
以降、積極的に取り組みます。
なぜ、この方法を思いついたのか?
というお話を、少しさせて頂きますと…
私が塾講師1年目のことです。
ある中学3年生が、
学校ワークの「解説冊子」を、ハサミで切っていた
んですね。
何を切っているの?と尋ねたところ、
「これはですね…」と、少し照れながら、
「江戸三大改革」がまとまっている囲みを
丁寧に切り取りながら、言いました。
「ワークの解説って、
最高の参考書なんです!」
と。
こう言いながら、
たくさんの切り抜きが、ズラリと貼られている
ノートを見せてくれました。
あの日見た、
「ワーク切り抜きノート」から発想を得て、今、
塾生に取り組んでもらっているのが、
以下のノート作りです。
この「寄せ書きノート」の作り方は、
普段勉強をしている時に、
・ちょっと分からないぞ?
・これは公式だな。
・重要語句だから要チェックだ!
こう思えた語句を
書くだけです。
参考になれば嬉しいです。
数学の文章題を得意にするコツ その5
数学の文章題を解くのに、塾は集中できますので、
数学の文章題や国語の文章題
などを頑張りたい人は、
塾の利用がお勧めです。
とはいえ、塾に通っていない人は
どうしたらいいのか、ということですが、
解説ページを先の読む。
という方法がお勧めです。
そして、読んだらすぐに、
今度は自力でやってみるのです。
「でもそれじゃ、できちゃいますよ」
と思ったあなた、素晴らしいです。
それってつまり、
学んだことはできる。
ということ。
それってとても
大切なことだと思いませんか?
「初見を1から自力で解く」ことと、
「学んだことを生かしてみる」ことは、
似て非なるものです。
学生は、日々忙しく、
自分の勉強に当てられる時間は、
放課後2時間ほどだと思います。
その中で、国語数学理科社会英語を
学びます。
よって、2時間を5で割ると、
30分未満ということですよね。
1科目あたり、1日30分以上かけられない
放課後に、
1から初見の文章題を解くとすると、
その1問だけで時間が過ぎて行く
可能性がありますよね。
このように、
「時間」を重視して考えていくと、
1から解きたいという思いと、
それが可能なのか?という現実を
冷静に考えて判断する力が大切だ
ということになるわけです。
以上のように、
日々すべきことと、
実際に使える時間を考えることから、
数学の文章題攻略はすでに始まっているんだ、
ということです。
数学の文章題を得意にするコツ その4
数学の文章題を得意にするには、
「図を描く」、「表を作る」など、
まず手を動かすことです。
今中3生は、
2次関数や相似を学んでいる時期ですが、
「放物線を描きなさい。」
「相似関係の三角形を2つ、
余白に書き出してごらんなさい。」
こう言うようにしています。
なかなか1回では身に付きにくい事ですので、
3回ほど時期を見て言うのですが、
ポイントは…
一語一句同じセリフを言う
ことです。
まったく同じことを言うのです。
すると、聞き手としては、
違和感が残ります。
言葉の表現とは、
無限ですよね。
それなのに、
1~2週間という短期間に、
全く同じ言葉を聞くことになる経験
って、
そうそうありませんよね。
その違和感が、
記憶力を高めてくれます。
何よりも、
違和感すぎて、
何度も聞きたくないのでしょうか?
「(先生、それ、もう勘弁してください)」
という心の声が聞こえてくるようです。
雰囲気から、そう感じます。
結果、
分かりましたから!
描きますから!
その淡々と同じセリフを言うのだけは
やめてください…
そう思うのでしょうか?
4回以上言われる塾生は、
あまりいません。
「今、悩んでいるんだね。
悩みの原因分かる?
解決できる方法、教えようか?」
この導入のセリフ自体も、
一語一句同じにしています。
「ヒィ…!」
といった感じでしょうか。
「まず、放物線を…」
と始まったら、怖いですので、
塾生は、
あわてて私をさえぎり、
放物線を描き始めます。
ポイントは、
さも初めて教えるように言うことです。
ここで、おちゃらけて、
「前にも言ったじゃ~ん?」
「どうすんだっけ~?」とか、
へらへらニコニコ言ったら、
その子のためにならないと、
私は経験から知っています。
ですので、
鈍感なフリをして、
真面目に言うのです。
ただそれだけなのですが、
塾生たちの反応を見ていると、
一語一句同じセリフを聞くことって、
怖いのかな?
と感じられるようになり、
結果、
聞きたくないから
自分から描くようになった。
というわけです。
意図していたわけではありませんが、
人間とは、
言葉を変えると、
初めて聞いた!
と思ってしまう
ものです。
このことは、
塾講師を始めて3年目には、
感じていましたので、
それを実践していただけです。
ですので、それを応用して、
・一語一句同じセリフを言う。
・真剣な表情で、「初めて言うよ!」という雰囲気を出す。
この2点を意識しています。
塾とは、どうしても、
同じ説明をする場合があります。
「三単現のsをつけるから~」とか、
「食塩の濃度は~」とか、です。
そのときに、
「前にも言ったけど~」
「ここは大切だから、くり返しますが~」
という枕詞を使いますが、
使い過ぎると空気になってしまって、
聞き流されてしまいます。
ですので、
「大切なことを教えます。
三単現のsと言って、He likesのように
動詞にsがつきます。」
こう、
真剣な表情で、
初めて言うように言う
のがポイントです。
この違和感は、ホラーであり、
非日常です。
それが記憶力を高めてくれます。
結果、3回目4回目には、
ほぼ全員、できるようになります。
今日のまとめ
数学の文章題を得意にするコツは、
1.「絵を描く」こと「表を書くこと」
2.当たり前の事は、くり返すこと。
ただし、一語一句同じセリフを言うこと。
数学の文章題を得意にするコツ その3
前回、数学の文章題は、
絵を描こう!
というお話をしました。
今度は、
文章題の本質的なお話をします。
数学の文章題とは、
方程式などの、いわゆる計算と違い、
いきなり作業に入ることができません。
文章題を解く、という過程において、
まず、じっと見る(読む)。
そして、状況を把握する。
というステップから始まります。
状況を把握するとは、
「どう計算しようかな?」ではなく、
「どう進めれば、式ができるかな?」
と考えることなのです。
どうすれば式が立つのか?
この、式を立てるまでの過程を
想像することが、第一歩になるのです。
(ここが正直、最大の難関なんですよね…)
そして、想像したあとで、
「設計図」を作るイメージで作業が進みます。
工務店の方たちが、家を建てる流れ、道すじ。
この過程が、
数学の文章題を解く流れに似ていると思います。
ですので、
「はい、これから式を立てます。はじめ!」
と言われても、困ってしまいますよね。
そこで役に立つのが、
前回お話しした「絵を描く」方法なのです。
絵を描くテクニックは、
どんな文章題にも、おおむね有効です。
この「絵を描く」発想を発展させることで、
以下のようにも思考を広げることができます。
文字を、
できるだけ図にする。
できるだけ絵にする。
できるだけ表にする。
この
外堀を埋める作業を、
2歩目にしてみてください。
今日のまとめをします。
1.文章題を読んで、状況を把握する。
2.言葉を「図」「絵」「表」で表現する。
文章題攻略は、この2つから始まるんだ、
ということを、覚えておきましょう。
数学の文章題を得意にするコツ その2
絵を描こう。
という話をします。
前回、面積が96cm2の
長方形の縦と横の長さを求めなさい。
※ただし、横が4cm長い。
という問題の考え方、流れの手順をお話ししました。
縦をacmと置くと、
横は、a+4cmだと分かります。
この時に、
長方形の絵を描くことを
ぜひお勧めします。
なぜかと言うと、
長方形は「縦×横」ですので、
a×(a+4)=96
という式が立ち、
a=-12と8が答えになります。
ここで、解答欄に、
-12,8(または-12と8)
のように書く子がいるのです。
そもそもaは何だっけ?
こう考えてほしいのです。
中学生になると、
計算で求まった答えが、
問題の答えとは限らない
のです。
そもそもaは何だっけ?
こう自分に問いかける事で
「辺の長さだからマイナスはおかしいな。」
と気づけたらいいのですよね。
ですが、テスト中は、
気持ちに余裕がない場合があります。
計算が解けたことで、
力尽きた…
そんなこともあるかと思います。
さらに、まだまだ
先の問題を解く必要がありますので、
焦って解答欄に
「-12と8っと…。よし、次!」
こう書いてしまったらもったいないです。
そこで、
できれば、長方形の絵を余白に書いて、
「縦はacmっと…」
「横はa+4cmで…」
こう言いながら、
文字や数字も
長方形に書き込んでおきましょう。
こうすれば、
そもそもaは何だっけ?
と自問自答しなくても、
目で見てすぐに気づけます。
少し面倒ですが、
ぜひ、
文章内容を絵で表現しておく。
という感覚を大切に、
数学と向き合ってみてください。
数学の文章題を得意にするコツ その1
例1
長方形の面積が96cm2で、
横の長さは、縦よりも4cm長い。
縦の長さを求めなさい。
この文章題のように、
「~を求めなさい。」の
「~」の単位を文字にします。
例1ですと、
縦の長さacm
横の長さ(a+4)cm ※( )をつけるようにする。
あとは、式を立てて計算を進めるのですが、
長方形を余白に書きましょう。
「縦横間違えた!」の勘違いが無くなります。
長方形の面積は
「縦×横=面積」または「横×縦=面積」ですので、
a×(a+4)=96
このように式が立ちます。
式が立てられたら、あとは計算だけです。
計算をします。
a×(a+4) =96
a二乗+4a-96 =0
(a+12)(a-8) =0
a =-12と8
答え8cm
このように、
「~を求めなさい。」の「~」をaにしたことで、
求まったaが,そのまま答えです。
ポイントは、
「~を求めなさい。」と言われたら、
「~」を文字にすること。
文字は、好きな文字で良いです。
言葉にしない。するならツーステップで。
ア「先生、ウチの子、数学が苦手なのです。」
このように、直球で言わないで、
イ「先生、ウチの子、もっと数学ができるようになりたいようです。」
こう言うようにしてみてください。
入塾面談で、「ア」のように
言われることが多いのですが、
「イ」のような表現をすると良いです。
なぜなら、
言葉にすると、それを子が
認識してしまうからです。
「そっか、ぼくは(私は)数学が苦手なのか…」と。
まだまだ幼い小学生や中学生はもちろん、
高校生も、自分は何ができて何ができないか
はっきり分かっていません。
それを、良くも悪くも
決めてしまう可能性があります。
「そっか、ぼくは(私は)~なのか…」
できるだけ「~」に入る言葉は、
プラスが良いですよね。
言葉を変換する。
たとえば、
Sunday,Monday…と、英単語な苦手な子に、
毎日1回書いたら、3日後、どうなってる?
一次関数の文章題、
パターンは5つあるけど、
3日連続やったらどうなると思う?
こう言ったとしたら、
お子さんはどうなると思いますか?
私は30歳のころ、
歴史が苦手な子に、
「先生、歴史が覚えられないです…」
と相談されて、
「そのページを10回やったらどうなる?」
と答えたのがきっかけです。
塾生「できるようになると思います。」
こう答えた塾生の表情が輝いたのを、今でも覚えています。
そんな当たり前だろ~
10回やればできるようになるなんて…
それまで、こう思って何も伝えてこなかったのは、
私の思い込みだったのです。
当たり前の事とは、
私にとっての当たり前であって、
言葉できっちり伝える、
ということは、
本当に大切な事なんだと、
その日初めて知りました。
その日以来、
当たり前な事ほど伝えるようにしました。
当たり前ということは、
日常生活との関りが深い、
ということですよね。
ということは、
きっと大切な要素である知識です。
学校の授業を聞く。
これも当たり前ですが、
私が塾生によく言うセリフがありますので、
ご紹介します。
「学校では、先生が授業を考えて話しているよ。
黒板に書く内容も、事前に考えてくれたんだよ。
だから、その努力に答えてあげるには
どうしたらいいと思う?」と。
子供とは、
大人が努力をしているという発想を
あまり持っていません。
大人は何でもできる。
こう思っているようです。
私の思い込みかもしれませんが…
また子供とは、
人の役に立ちたいとも思っています。
ですので、
先生の努力に対して、
何ができる?
こう聞くようにしています。
「授業をちゃんと聞きなさい。」
と同じ意味で、言い方を変えているだけですが…
1.人の役にも立てて、
2.結果、子供自身のためにもなる。
ここを意識できる機会は
意外と多いものです。
脱いだ服を洗濯機に入れる。
これをテーマにすると、
1.私(母)が楽になって、その分、
夕食にかける時間が増えて、おかずが増えるよ。
2.あなたも夕食が充実するね。
くつをそろえて脱ぐ。
これをテーマにすると、
1.物を大切にするなら、物が喜ぶ。
作ってくれた人も嬉しいよ。
また、何か「物」がほしい時、
あなたの提案が通りやすくなるよ。
だって、大切にしたい「物」なのでしょう?
2.あなたも要求が通りやすくなるわよ。
という感じでしょうか。
このように、
AさせたいならBさせよ。
の発想で考えてみてください。
そのときに、
「B」を、1と2のように、
「人の役に立つ」んだよと伝える。
結果「あなたにもメリット」があるよと伝える。
ツーステップで話すと良いと思います。
このツーステップコミュニケーションは、
勉強にも応用できます。
たとえば…
「(英単語を)毎日5分書きなさい。学習習慣がつくよ。」
「歴史の教科書を読みなさい。文字が好きになるよ。」
これらのように、
ツーステップで話すようにしています。
まず、
やってほしい事をはっきり言います。
次に、
子供本人のメリットになると伝えます。
メリットを子供自身に考えさせることも大切です。
それが、
塾長「手が止まっているんだね。その文章題手強いね。
あと5分粘ってピンと来ないなら、
解説を読んでしまいなさい。」
生徒「(自力でやりたいな…)」
塾長「本当は、自分の力でやり切りたいでしょ?
そのために、やり方を解説で学んでおくべきだと思うけど、
どうだろうか?」
生徒「(確かに)」
こんな感じです。
「解説を読んで、やり方を覚えて、
それを5回くり返したら、きっと文章題が好きになるよ。」
こう言うときもあります。
「だから、いきなり文章題を解くよりも、
まずは、やり方を学んだほうが良いと思う。
この作戦が良さそうならばやってみてはどうかな?」
文章題が苦手な子とは、
たいてい、自力でやりたがります。
ですが、
そのパターンが4つ5つありますので、
定期テストまでに1周するのがやっとです。
結果、身に付いていないので、
できない。
「あれだけやったのに…」と落ち込む。
このような流れになります。
ですので私は、
最初から、先ほどのように、
まず解説を読むよう勧めるのです。
自力でやり切りたい。
この気持ちも大切にしつつ、
それよりも3周できる方法を提案する。
時期にもよりますが、
解説を読んでから3周することで、
定期テストで点が取れます。
すると塾生は喜びます。
「本当は自力で1周したかった」
と言った子はいません。
みんな「先生、あのやり方でやって良かったです。」
と言います。
(あれだけ自力でやりたがっていたクセに…、
現金なやつめ…)
と思いながらも、
一度、上手くいくことで、
次からの文章題対策はスムーズです。
今日は、ツーステップで話すことについて
紹介しました。
ぜひ、参考にしてみてください。
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